銀の陶磁器のお手入れ

銀で加飾された陶磁器は、時間と共に酸化して黒くなってしまいます。これは純度の高い銀であればどうしても起きてくる現象ですので、銀が黒くなってしまったときのお手入れの仕方を紹介します。

 

が酸化してしまった箸置・がお手入れ後の箸置

銀磨き1.JPG銀磨き2.JPG

簡単に銀の輝きが戻ります。

 

銀磨き3.JPG@まず必要なのは重曹です。

 

 

 

 

 

 

銀磨き4.JPG

A少し水を加えてペースト状にします。

 

 

 

 

 

 

銀磨き5.JPG

Bこれくらいの水分量がいちばん手入れしやすいです。

このペースト状の重曹を手ぬぐいなどの布に取ります。

この時たわしなど硬い素材のものを使うと銀がはげてきてしまう可能性がありますのでご注意下さい。

 

 

 

銀磨き6.JPG

Cペースト状の重曹を銀の部分にこすりつけて磨いていきます。

 

 

 

 

 

 

銀磨き7.JPG

重曹の水分がなくなってカサカサになってきますが気にせず磨いていきます。

輝きがもどってくれば終了。

磨きあがったかは見た目で判断してください。

 

 

 

D磨きおわったら、水で重曹を洗い流してください。すすぎ洗いが十分でないと乾燥後に白い粉が吹き出してくることがあります。もう一度洗えばきれいになります。

 

銀磨き8.JPG

 

5個のうち右下が磨いたものです。

 

 

 

 

 

銀磨き9.JPG

 

右半分が磨く前

左半分が磨いた後

 

 

 

 

簡単に銀の輝きが戻りますので皆様お試し下さい。

器の上手な扱い方−その6・陶磁器と漆器は重ねずに収納

漆器は使い込むほど艶が出て美しくなり、味わいが出てきます。しまい込まず、食器棚の取り出しやすいところに置いて使いましょう。収納するときは、漆どうしを重ね、間にキッチンペパーなどを挟むと傷防止になります。また、漆器と陶磁器と重ねると傷がつきやすいので、避けましょう。

器の上手な扱い方−その5・日常使いの器の収納

“日常使いの器は、同サイズを5〜6枚重ねて収納”

日々の食事でよく使う食器は、茶碗、取り皿、鉢というふうに、種類別に大きさと形の同じものを5〜6枚重ねて食器棚などに収納します。ただし陶器は土が柔らかく割れやすいので、器と器の間に柔らかい紙を挟むとよいでしょう。上絵付けや金彩、銀彩が施されたものも同様です。

一方、普段それほど頻繁に使わない大皿や鉢などは、もんで柔らかくした和紙や木綿の布などで包んで収納します。

来客用のおもてなしの器や行事用の器などは和紙で包んで箱に入れ、湿気が少なく直射日光が当たらない場所に保管を。箱に収納した器や写真を貼っておくと取り出すときときに便利です。

器の上手な扱い方−その4・上絵付の器の洗い方に注意

“絵付けによっては洗い方に注意!”

絵付けには大別して、釉薬を掛けた上に柄を描く上絵付けと、釉薬の下に描く下絵付けがあります。染付のように下絵付けの場合は絵が釉薬でカバーされているので問題ありませんが、上絵付けの場合はむき出し状態です。洗うときは、たわしは厳禁。スポンジでもなるべくゴシゴシこすらないように。とりわけ金彩、銀彩は強くこすると絵がはがれることがあります。また、金銀彩のものは電子レンジの使用を避けましょう。(火花が散るようなことが起こり、色が変化することがあります。)

器の上手な扱い方−その3・陶器(土もの)使った後のケア

“土のもの使った後は早めに洗い、十分に乾燥を”

器を洗った後、陶器の場合は水気がしみ込んでいるので、とりわけ念入りに乾燥させましょう。湿気を帯びたまま食器棚に収納すると、梅雨どきなどはカビの原因にもなります。最後に熱湯に通すと早く乾燥させることができ、カビの予防にもなります。また、汚れがたまったり茶渋がついた急須や湯呑みなどには、台所用の漂白剤を。色絵や金彩・銀彩が施されたものは色落ちすることがあるのでさけましょう。

器の上手な扱い方−その2・陶器(土もの)は使う前に水を含ませる

“土もの”といわれる陶器は、日常で使うときにも、料理を盛る前に水かぬるま湯につけて十分に水を含ませ、軽く拭いてから使いましょう。醤油やだし、油がしみ込みにくくなり、しみやにおいを防ぐことができます。

特に汚れやすのは、表面に貫入と呼ばれるひびが入っているもの、表面に小さな穴があいているもの−粉引・志野・萩焼などです。また備前焼のように無釉の焼締は、霧吹きで霧を吹いてぬらしたり、さっと水にくぐらせてから使います。

ただし、一般に白い器は最初からある程度汚れることを承知のうえで購入をお考え下さい。陶器でも黒・茶・緑色のものは、比較的汚れが目立ちません。

器の上手な扱い方−その1・陶磁器使い始めのケア

器を購入したら、まず高台をチェックしましょう。多くはきちんと処理されていますが、なかにはざらつきが残っている場合があります。テーブルや折識を傷つけるので、目の細かいサンドペ−パ−でなめらかに磨きます。(当窯では高台の処理をしたものを出荷しております)

 

また、釉薬を掛けない焼締の器や粉引、萩焼といった軟質の陶器類は吸水性があるので、そのまま使い始めると料理の汁気や油分などがしみ込んでしまいます。使い始める前に、米のとぎ汁で煮沸するのがおすすめです。粘度のあるとぎ汁が土の粒子と粒子の間に入り込んで隙間を埋めてくれるので、汚れがしみ込みにくくなります。(当窯では器に水がしみ込まないよう処理したものを出荷しております)

器の焼き・技法−その3・絵付け

釉薬の下に描くものを下絵付け(したえつけ)、上に描くものを上絵付け(うわえつけ)と大別します。

 

下絵付けは、成形した素地を乾燥させ、1度素焼きしたものに直接絵付けをします。コバルト・鉄・銅などの顔料で描かれ、上から透明釉を掛けて、1200℃以上の高温で本焼きします。呉須と呼ばれる酸化コバルトで絵付けをすると藍色に、志野や絵唐津、織部などに見られる鉄の顔料で描かれたものは茶褐色から黒褐色に発色します。また、酸化銅で絵付けをして紅色に発色する釉裏紅(ゆうりこう)もあります。下絵付けは筆描きが一般的ですが、銅版・印判押しや、吹墨(ふきずみ)と呼ばれる手法もあります。

 

赤絵・色絵・五彩などの上絵付けは、本焼きした器の釉薬の上に筆で絵模様をつけます。鉄や銅・コバルト・マンガンなどの金属に鉛やソーダなどを加えて調合した絵具を使います。色数が豊富で、色がとばないよう、800℃前後の低火度で焼成します。

まれに下絵付けと上絵付けを併用する場合があり、伊万里の装飾の技法や色鍋島、美濃焼がこの手法の代表です。

器の焼き・技法−その2・釉薬

陶磁器の表面を覆っているガラス状の被膜を釉薬(ゆうやく)、または釉(うわぐすり)と呼びます。ガラスと同じように硬く、耐酸・耐アルカリの優れた性質を持っています。釉薬をかけることを施釉といい、施釉によって器は硬度を増し、透水性がなくなって水もれや油じみを防ぐことができます。また、色と光沢による装飾的な役割も果たします。

 

釉薬の始まりは、窯の中で器にかかった薪の灰が高温で溶け、ガラス質になって付着した灰釉(かいゆう)で、偶然に見つけられました。釉薬の種類はさまざまですが、基本の成分によって灰釉(かいゆう)長石釉(ちょうせきゆう)鉛釉(えんゆう)の3つに分類され、さらに鉄や銅などの金属を加えていろいろな色の釉薬を作り出します。

 

素地に掛けた釉薬の色は、そのまま発色するわけではありません。釉薬や素地に含まれているわずかな金属が、窯の中の炎によっていろいろな化学変化を起こして発色します。酸素の供給が少ない還元炎なら青く、多い酸化炎なら黄色に発色するという具合です。同じ釉薬を使っても、素地の成分や施釉量、焼成法、燃料などのさまざまな条件で発色の仕方が異なります。

器の焼き・技法−その1・素地

現在、和食器として使われているのは、誕生順にb器(せっき)、陶器磁器の3つに大別されます。

 

まず備前、常滑、萬古、伊賀、信楽などが代表的産地であるb器(せっき)は、窯が造られるようになってからの焼物。成形後、乾燥させ、素焼きや施釉をせずに本焼きします。基本的に釉薬は掛かっていませんが、素地に透水性がない(水を吸収しにくい)ことと焼成温度が高いことから、硬く焼き締まり、水もれしないのが特徴です。

 

陶器は“土のもの”とも呼ばれます。吸水性のある粘土が使われ、この素地を素焼き→下絵付→施釉の順に行い焼成します。唐津・萩をはじめ美濃焼の代表でもある織部・志野などがよく知られています。 素地と釉薬との収縮率が違うことにより生じる貫入と呼ばれるひびが見所の1つです。

 

有田・清水・九谷・美濃など様々な産地で焼かれる磁器は、日本では17世紀前半に朝鮮陶工・李参平が有田で磁器原料を発見したことに始まります。ほぼ金属成分を含まない磁器が使われ、焼物ではもっとも硬く、吸水性はありません。1300〜1400℃の高火度で焼かれ、薄手で素地が白く、たたくと金属的な音がするなどの特徴があります。

 

美濃焼とは

よく美濃焼って何ですか?ということを聞かれます。

美濃焼は、他の焼き物産地である九谷・京焼・有田焼・信楽・備前などと多少異なり、1つの焼物の様式(スタイル)を持っていません。美濃(東美濃地方)で焼かれた器というのが一番わかりやすい表現でしょうか。代表的な織部焼・志野焼をはじめ、土ものだけでなく・磁器の産地でもあり、焼物の国内シェアは半分以上を占めます。

 

美濃焼のふる里は広く、岐阜県南部の東濃地方と愛知県境。主に瀬戸と隣接する土岐市、多治見市辺りです。もともと「美濃焼」とは明治以降に使われ始めた言葉で、15世紀頃は瀬戸と同様の器が焼かれていました。そして安土桃山時代に武将の茶の湯の文化とともに、茶人の好みを反映した芸術性の高い茶陶 −しっとりとした器肌の黄瀬戸・斬新な意匠の織部・白い釉薬の志野・漆黒の瀬戸黒茶碗など− が生み出されました。これが桃山陶です。

その後、江戸期から近代は日用雑器の産地でしたが、昭和になり桃山陶を再現した陶芸家ら(荒川豊三・北大路魯山人など)により美濃焼は注目を集め、現在でも多くの窯元・作家・量産工場など幅広い器づくりの人たちが活動をしております。